この事例の依頼主
女性
相談前の状況
夫との離婚を希望しすでに別居は開始したものの、夫からは私が別の男性と不貞していると疑われてしまいました。挙句の果て、確たる証拠もないのに不貞を理由とする慰謝料請求を受けました。不貞の根拠として、私が同僚の男性と二人で外出している写真や親密なやりとりを思わせるLINEについて相手方に押さえられている状況でした。
解決への流れ
離婚調停を申し立て、明確な離婚原因はなかったものの、婚姻関係が破綻していることを裁判所に伝えることに成功できました。次に、夫が不貞の根拠と主張する私と男性との写真やLINEのやりとりについては、肉体関係を推認するには不十分であることを裁判所に分かってもらうことができました。結果として、調停後の離婚訴訟で私の離婚請求は認められ、逆に夫側からの不貞に基づく慰謝料請求の反訴は棄却されました。
「不貞行為」とは、あくまで厳密なまでに男女間で性交渉をすることです。ただ恋愛感情を抱くことはもちろん、性交渉を伴わない男女の密会等は「不貞行為」には一切該当しません。やましいことがなければ堂々と戦いましょう。不貞を疑われている場合であっても、肉体関係があることを直接的に立証する証拠はなかなかないため、不貞を疑われる証拠等について、きちんと一つ一つ不貞を示すものではないことを主張立証することで、裁判所には不貞関係は認められないと判断してもらうことが可能です。婚姻関係が破綻している夫婦間ではお互いに疑心暗鬼になって、相手のことを不貞行為をしていると決めつけて慰謝料請求をする場合があります。実際に不貞関係がないのであれば、不貞行為がないことをきちんと説明すべきです。