犯罪・刑事事件の解決事例
#別居 . #離婚請求 . #借金・浪費

夫が極端な性格で,全く話し合いになりません。

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清水 廣人 弁護士が解決
所属事務所中村・清水法律事務所
所在地東京都 千代田区

この事例の依頼主

40代 女性

相談前の状況

夫は,高学歴で高収入です。口げんかをしても,必ず私が悪いという結論になります。副業で投資をしていて,借金を抱えるようになってから,家族に八つ当たりするようになり,別居をしました。自分で調停をしましたが,全く話し合いになりませんでした。物事の見方がマルかバツしかないというか,勝ちか負けしかないというか,私が100%悪いので,夫には責任がないという主張を繰り返しています。私が悪いというのは,ケンカの原因やすれ違いや別居に至る経緯全てについてだそうです。調停をしていても中間的な考えが全くなく,妥協や部分的な合意や譲歩というものができず,調停委員もあきれていました。夫は,外面がよく,仕事や親戚付き合いではとても紳士的な人という印象を持たれています。二重人格というか,内弁慶というか,家の中では当たり散らしているので,周囲の人にも,家の中のことを話しても信じてもらえません。なんとか離婚できないでしょうか。

解決への流れ

離婚訴訟で裁判離婚することができました。こちらの主張は全て否認してきました。また,裁判でこちらが有利に進めていたところ,夫は自分の弁護士さんを解任していました。勝たないと気が済まなかったのだと思います。財産分与は,会社名義の財産が多く,こちらの思うような金額にはなりませんでしたが,それ以外は,納得できる内容でしたし,何より,離婚できたので本当に良かったです。

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清水 廣人 弁護士からのコメント

高学歴で高収入な夫に,よく見られるタイプの方でした。法律相談でも似たようなご相談が増えていると思います。本件では,DV(暴力)はありませんでしたが,DV事件でも多く見られる典型の一つです。性格的に,非常に極端というか,ゼロか100か,イエスかノーかの2種類しか理解しないというか,中間的なものは全て拒絶されました。途中から,財産を移したり,勝つためには手段を選ばないという点もよく見られる傾向です。あまりにも極端だったので,裁判官から徐々に信用されなくなっていき,最終的には,こちらの主張が全面的に認められました。決定打に欠ける内容でしたが,あまりにも暴言などがひどかったので,そこを裁判官が重視してくれたのと,別居期間がある程度あったので,何とか勝訴できました。妻である依頼者の精神的負担も大きくなってきていたので,高等裁判所に控訴されなくてよかったです。調停前の交渉も調停も訴訟も相手の性格に合わせて,主張・立証する必要があると思います。今回は典型的なタイプでしたが,決して楽なタイプではありません。離婚できてよかったです。